クスノキ精油（ホワイト・カンファー）/Kusunoki

■日本人に馴染みの深いクスノキ
神社や寺院、公園、学校などで、太くどっしりとして枝葉をこんもりと広げる常緑の木があったら、それはクスノキであることが多いでしょう。
それほどになじみのある、守護神、長老のような存在です。葉はツヤツヤとして千切るとよい香りがし、花の季節はよい香りが広がります。
しかし、この木の魅力はそれだけでなく、木片を水蒸気蒸留して精油が得られ、それを冷却すると結晶化し、古くからなじみのある防虫剤「樟脳」が誕生します。
少し前までは衣類の防虫剤と言えば樟脳でした。鼻をつくツンとしたシャープな匂いで、湿気の多い日本には欠かせない存在です。
クスノキは、常緑の高木で、台湾、中国、日本に自生する樹木。樹高は２０～４０ｍに達する大木です。
日本では古くから馴染みの深い木で、古事記（７１２年）や日本書紀（７２０年）にも記載が見られます。
飛鳥時代から、仏像の素材としても使われ始め、中宮寺（奈良県）の弥勒菩薩像は、クスノキを彫って作った仏像の傑作です。
意外かもしれませんが、クスノキは、セイロンシナモン（Cinnamomum verum／シナモムム・ヴェルム）と同じ、クスノキ科ニッケイ属の植物です。

■精油の特徴
生活の木のクスノキ精油は、ダブル蒸留することにより、刺激物のサフロールを含まないSFF精油（サフロール・フリー精油）です。
主成分は1,8シネオールとリモネンです。
同じく、1,8シネオールを主成分とするユーカリ・グロブルスよりも、柔らかく、わずかに甘さがあり、使い勝手のよい香りです。

■生活の木調香師からのアドバイス
同じ学名（Cinnamomum camphora／シナモムム・カンフォラ）で抽出部位が異なるホーリーフは、更にマイルドでクスノキとのブレンド相性が抜群です。
また、1,8-シネオールの香りをよりシャープな香りにしたいならば、ユーカリ・グロブルスやティートゥリー。
1,8シネオールの鼻に抜けるハーブ調の香りが苦手な方には、レモンやグレープフルーツのリモネン系精油がおススメです。

■おすすめアロマレシピ
・穏やかなウッディ調のアロマ
クスノキ　 ３滴
ホーリーフ　２滴
ヒノキ　 　１滴

・柑橘をプラスしてなじみやすい＆メントールで涼やかなアロマ。暑くなる季節におすすめです。
クスノキ　　３滴
ペパーミント ２滴
レモン　　 ２滴

・少々、シャープなウッディ調のアロマ
クスノキ　３滴
ユーカリ・ラディアータ　２滴
サイプレス　１滴

※1000mlは仕入時期や天候により価格変更の可能性がございます。
ご了承くださいますようお願い申しあげます。

公益社団法人 日本アロマ環境協会が定める表示基準に適合し認定された精油です。